ローマ神話に登場する海の妖精ガラティアが、イルカに先導された貝の車に乗って凱旋する場面を描いた壁画。 ガラティアの顔を中心に上下に神々や天使が取り囲み八の字形の構図を形作っている。 彼女の持つ手綱も天使の引く矢も中心に向けられ、画面の求心力を高めている。 ガラティアは貝に乗っているせいか、ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」を思わせるが、身をよじったポーズは古代彫刻からヒントを得たものだろう。