シャルダン晩年の静物画の何点かでは、初期の粗末な台所用品に代わって甘美な果実と陶器の組み合わせが登場する。陶器が画家自身の客間のものであることは、同じ物が別の絵にも描かれているのですぐにわかる。 「切ったメロン」に見られる装飾豊かな水差しが、ここでも少し角度を変えただけで顔を出している。エキゾティックなざくろは、シヤルタンの絵ではめずらしい。