20世紀初頭はエコール・ド・パリなど多くの画家たちがパリに集まりしのぎを削った時代であったが、一方で日曜画家から一流画家が数多く生まれた時代でもあった。
その代表格がアンリ・ルソーである。彼は市の税関に勤める役人であった。もちろん美術教育など受けたこともなくほとんど独学で絵を描いた。
ルソーが本格的に絵を描き始めたのは40歳を過ぎてからである。2度も妻に先立たれ、父親が経営する会社も破産するなど決して平穏な人生ではなかったが晩年には精力的に活動しアンデパンダン展(印象派展のあとに出来た展覧会、参加費さえ払えば誰でも出品できた)にも盛んに出品した。
やがて批評家などから一定の評価を受け人気が高まった。ピカソもお気に入りだったいう。 |
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