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有名西洋絵画の解説と紹介をするインターネット美術館です。バジール 

フレデリック・バジール

未完の印象画家



Frederic Bazille

1841〜1870

 

フランス
 
 フレデリック・バジールは南フランスのモンペリエで裕福なブドウ農家の家に生まれた。
そのためモネやルノワールが味わった生活苦とは縁がなっかった。
医学を学ぶ目的でパリに出たが、幼い頃からの芸術的環境に恵まれていたため画家になる夢を捨てきれず、まもなくグールの画塾に入門。ここでモネやルノワール、シスレーといった
印象派の主力メンバーたちと知り合い互いに意気投合することになる。
特にモネとは気が合いパリで共同アトリエを構えている。また、モネの大作「草上の昼食」のモデルも務めるなどモネとの新密度がうかがえる。
バジールも旧態依然のサロンの出展には疑問を持っておりやがて開かれる印象派展をイメージしていた。

1870年フランス中部のオルレアンで一人のフランス兵が戦死した。フレデリック・バジール軍曹、享年28歳だった。
この若者の死は、やがて印象派と呼ばれる若い画家たちに大きなショックを与えたに違いない。特にモネの悲しみようは尋常ではなかったようだ。
残念ながら早すぎるバジールの死のため作品数も少なく、何を求め何を描きたかったのか明確でない。
彼が他の印象派画家たちのように長生きしたらモネやルノワールとともに巨匠の仲間入りをしたことだろう。
 バジールの作品