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有名西洋絵画の解説と紹介をするインターネット美術館です。ダヴッド サン・ベルナール峠のナポレオン

作品解説「サン・ベルナール峠のナポレオン

ルイ・ダヴィッド(フランス)1748〜1825

作品名:サン・ベルナール峠のナポレオ
製作年:1801年
サイズ:272x232cm
技法 :油彩 カンバス
所蔵 :マルメゾン宮殿
ダヴィッド サン・ベルナール峠のナポレオン

ダヴイッドは、この作品から4枚のレプリカを仕上げているが、ナポレオンがこうした活動的な肖像を好んだ理由も容易に想像できる。
 ここでは、ナポレオンが軍隊を率いてイタリアに向かう途中のアルプス越えのようすが描かれている。実際に乗ったのはラバだったが、彼は沈着に荒馬にまたがった姿に描くよう注文をつけた。

この作品はギャラリーアオキで購入できます。
 
もう一枚のナポレオン



1850年 ポール・ドラージュ作

ナポレオンに関して膨大なコレクションを持つ第3代オンズロー伯爵アーサー・ジョージは、1848年にポール・ドラローシュを伴ってルーヴルを訪れ、ダヴィッドの絵は芝居がかっていて信用しがたいという感想を持っている。彼はドラローシュに、ラバに乗った、より正確なナポレオンの肖像を描くよう注文した。

ダヴィッドの象徴的かつ英雄的な表現より、ドラローシュの絵がより現実的なものであったとしても、それが『アルプスを越えるナポレオン』の価値を下げるわけではない。ドラローシュはナポレオンを尊敬しており、たとえ現実的な表現で表したとしても、それによってナポレオンの業績が傷つけられるわけではないと考えていた