モディリアーニの愛人だったベアトリス・ヘイスティングスは、モディリアーニの芸術をいち早く理解し、高く評価していた。 モディリアーニは彼女を繰り返し描いており、ここでは18世紀のフランス国王レイ15世の愛妾で、芸術に理解の深かった宮廷人マダム・ポンパドゥールに見立てている。 この絵のように、モディリアーニの肖像画にはモデルの名や絵の主題を文字で記したものが少なくない。肖像画こ文字を書き込むことは、それによって画面の平面生を強調しようとする、当時流行していたキュビスムの絵画の影響がうかがえる。