西洋絵画美術館
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「ラ・グルヌイエール」

クロード・モネ  1869年 油彩 カンヴァス 75x100cm 
ニューヨーク メトロポリタン美術館


Claude Monet

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共にブージヴァル近くに住んでいたモネとルノワールとは,1869年の夏にまた,「戸外の制作」のための画架を並べることとなった。
 パリの都心から郊外へ向かう鉄道が敷設された当時,30分ばかりの距離のセーヌ河畔には,あちこちに水遊びのための行楽地が生まれていたのだが,モネたちが画架を立てた「ラ・グルヌイエール」もまたそのひとつで,言葉自体は「蛙の棲む沼地」の意味だが,お遊び気分でそう呼ばれていた水浴場なのであった。渡しをかけた「植木鉢」のような小島を中心に,水上カフェや貸ボート小屋が集まっているこのあたりには,週末ともなれば行楽の男女がそろう。
 モネとルノワールは,その快活な気分に誘われるがごとく,すばやいタッチで,水面にはじける光を,きらきらする女たちの衣裳を,対岸の樹葉に充満する陽光を描いたのである。この明るさや華やぎを即刻手に入れるためには,絵具を混ぜて濁らせないよう,タッチのひとつひとつを分けておかねばならなかった。すると,わずか4,5色のタッチの並置のなかに,まるで自然の光の全てをつかまえたほどの輝きがもたらされたのだ。印象派の基本的な技法としてしばしば語られてきた「色彩分割」は,このセーヌの川辺で,親しい二人の画家によって確認されたのである。

 
 


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