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有名西洋絵画の解説と紹介をするインターネット美術館です。

作品解説「ウルカヌスの鍜治場」

ベラスケス(スペイン)1599〜1660

作品名:ウルカヌスの鍜治場
製作年:1630年
サイズ:223x290cm
技法 :油彩 キャンバス
所蔵 :マドリード プラド美術館
ベラスケス ウルカヌスの鍛冶場
  この作品もギリシャ神話にちなんだ作品。
左の太陽神アポロンが、軍神マルスと通じた愛と美の女神ヴィーナスの不貞を、ヴィーナスの夫である火と鍛冶の神ウルカヌス(左から2番目)に密告するために訪れた場面を描いているといわれている。
しかし、我々日本人の眼から見るとこの光景はあまりにも世俗的で不自然な気がする。ウルカヌスにはまるで神々しさがなく、とてもヴィーナスの夫には見えないし、太陽神アポロンもこのような場所で不貞の密告などするであろうか。また他の職人たちも話を聞いているではないか。
何か状況設定に不自然さがあるのが気になる。