モディリアーニ (イタリア1844〜1920) 「少女の肖像(ユゲット)」 1918年 油彩 カンヴァス 91x60cm  アサヒビール

西洋絵画美術館>>20世紀の絵画>>少女の肖像(ユゲット)



 この少女がだれであるかはわかっていないが、微妙な濃淡をつけながら塗り重ねた背景の色調の明るさから、南仏滞在中に手がけた絵であると推測される。傾けた顔と長い首、なだらかな肩によって措かれた逆S字曲線と椅子の背もたれの曲線が、画面に柔らかなリズムを生み出している。本作のように、モディリアーニはモデルの目を、しばしば瞳を入れず空洞のように表した。瞳があると、鑑賞者は描かれた人物とアイコンタクトしてしまい、顔だけに注意が集中するきらいがある。画家がどこまで意図したかは不明だが、瞳がない肖像は、鑑賞者の目を絵画全体の造形性へと導いてくれるのだ。


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