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西洋絵画美術館 世界の名画








Gallery Aoki
ルネサンス以前
ベルナルド・ダッディ(イタリア 1290〜1348)     前のページに戻る

サン・パンクラツイオのポリブティック

1342年 テンペラ 板


ヴァザーリが、もうひとりのフィレンツェを代表する画家アニヨロ・ガッディの作品であるとした1568年には、当作品はサン・パンクラツイオ教会の大祭壇に設置されていた。
 このポリプテイク(多連祭壇画)の中央パネルには伝統的な玉座の聖母子と天使たちが描かれ、両脇の6枚のパネルに聖人たちの全身像が措かれている。さらに、上部にある14の塔頂部に預言者と聖人の半身像、円形部に天使の姿が見え、小板7枚のプレデッラでは聖母の物語が表現さ
れている。信憑性のある推定によれば、これら以外にも少なくとも、あと6片のパネルと、ヴァザーリが証言しているように、フィレンツェの守護聖人である聖レバラータの物語が措かれた一連のプレデッラも祭壇画に付随していたようである。
 ともかく、当作品はこの時代に描かれたポリプテイクの傑作のひとつで、ヴァザーリも“プレデッラの部分が上出来で、小さな人物像がいっぱいに描かれている”と小さな絵の部分を高く評価していた。
 ベルナルド・グッディはジオット派のうちで最も“おもしろい”画家のひとりであり、細密画の画法を好んで適用した。実際に、内面的で日常的なトーンで描かれた小場面に、軽やかで優雅なミニサイズの人物が登場しており、まさにこうした点において彼の本額が発揮されていると言える。

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