ラファエロ(イタリア 1483〜1520) 「小椅子の聖母」 1514年頃 油彩 板 径71cm フィレンツエ ビッティ美術館

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ラファエロ 小椅子の聖母


 絵の様式からみて、おそらくローマに移り住んでからの多忙な時期の作品。
 トンド(円形画)のなかに愛らしい聖母子と聖ヨハネをうまくおさめ、甘美な雰囲気を漂わせている。色彩も∨字形のマリアの腕の赤を中心に、緑・青・黄色と鮮やかだ。
 マリアのモデルは、ラファエ
ロの伝説的な変人フォルナリーナだとする説もある。ラファエロの作品からはレオナルドのような神秘性も、ミケランジェロほどの厳しさも感じられない。あるのは甘美で心なごむ安心感である。これこそラファエロの聖母子像が、いつの時代も多くの人々を引きつけてやまない理由だろう。

         
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