フランシヅコ・デ・ゴヤ(スペイン1746〜1828) 「裸のマハ」1800年頃 油彩 カンヴァス 95x190cm マドリード プラド美術館

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ゴヤ 裸のマハ


 ゴヤはアルバ公爵未亡人と特に親密な交際があった−彼女は美しく知的で、権勢をも有した女性だった。
2人の関係は多くのゴシップの話題になり、公爵夫人が夫の死後に移り住んだアングルシアの別荘で、ゴヤが1796年の夏を過ごしてからはなおさらだった。美術史上最も有名な伝説の1つに、ゴヤの有名な対画≪裸のマハ≫と≪着衣のマハ≫のモテリレは彼女だったという話がある。

 ゴヤという人物像の私的な側面を知る資料がかなり乏しいために、こうした当て推量がしばしば肉付けに使われてきたのだ。大変な女狂い、躁鬱病患者、革命家、あるいはまた、世の中を疑いと悲しみの目で見つめ、最後には超俗の境地にいたったハムレット的人物といったふうに、その人となりがこれまでさまざまに取り沙汰されてきた。しかし、どれも証拠不足である。ゴヤの暮らしぶりでわかっている事実は、社会的地位に強い関心をもっていたこと、金銭に抜け目がなかったこと、ハト撃ちが好きだったこと、そして政治であれなんであれ、理想主義が生活の実際的な部分に入り込むことを喜ばなかった事ぐらいである。

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