サンドロ・ボッティチェリ(イタリア 1444〜1510) 「ザクロの聖母」 1487年頃 テンペラ 板 径143.5cm  ウフィッツイ美術館

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サンドロ・ボッティチェリ ザクロの聖母

マニフィカムの朝を完成した直後の1487年頃にボッティチェッリは聖母と六人の天使とザクロを手にした幼子イエスをテーマとしたもう一作のトンド(円形画)を制作した。優雅な布地の調和のとれた色調といい、聖母マリアの純潔さや慈悲を表わすいくつかのシンボル(ユリ、バラ、左の天使のストールにある受胎告知の言葉Ave Grazia plena)の配置具合といい、ボッティチェッリがこの頃にはすでに芸術家としての熟成期に入っていたことが一目瞭然である。オリジナルの額縁も素晴らしい出来で、その当時のフィレンツェの木工職人の熟練ぶりがうかがわれる。青色を下地にした金色のユリの花の浮き彫り、もともとこの円形画が飾られていたと考えられるヴェッキオ宮殿のマッサイ謁見室の天井に見られるものと同じで、フランスとの同盟関係を示している。

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